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The Relationship Between Kiritsu-Meijin-Derived Autonomic Function Parameters and Visual-Field Defects in Eyes with Open-Angle Glaucoma(きりつ名人を用いて測定した自律神経機能と緑内障性視野障害重症度の関連性)

きりつ名人を使用した論文です。論文はこちらをクリック

Current Eye Research; Published online: 19 Jul 2023

緑内障は多因子疾患であり、自律神経失調の病態への寄与も指摘されている。自律神経の評価は既報の多くが24時間と長時間であることや、負荷試験設備が整った環境などで行われていた。本研究では、きりつ名人®(株式会社クロスウェル)という短時間で容易に測定可能な機器で得られた自律神経パラメータと、緑内障性視野障害の関連性を検証した。広義開放隅角緑内障(OAG)を対象に、起立負荷で反射性に交感神経が活性化し、その後バランスを保つために副交感神経が活性化する状態を測定、その変動の計5分間を心電図モニターにより自律神経パラメータを算出した。また自律神経パラメータとハンフリー静的視野計によるMD値との相関を解析し、関連を認めたパラメータと上方、中心、下方TD値との関連を線形混合モデルで解析した。結果はOAG患者では、自律神経活動の大きさや、起立負荷後の副交感神経の回復力が低いほど、上方視野に比して、下方視野が重症化していることがわかった。またきりつ名人®により外来で簡便に緑内障患者の自律神経の評価が可能であり、診療に有用であることが示唆された。

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