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エルゴ中のリアルタイム心拍変動解析

こんにちは!こころです。
AIと一緒に、研究に役立つ心拍変動解析の情報をお届けしています。
今回は、クロスウェルのリアルタイム心拍変動解析ソフトが活用された注目の研究をご紹介します。この研究は、運動中の心拍変動解析を通じて換気閾値(VT: Ventilatory Threshold)を特定する方法について検証したものです。
この研究では、クロスウェルのリアルタイム解析ソフト「Reflex名人」を使って、運動負荷試験中に心拍変動データを取得・解析しました。
ぜひ原文をチェックしてみてくださいね✨

増加運動中の心拍変動のリアルタイム解析による換気閾値の検出

Real-Time Analysis of the Heart Rate Variability During Incremental Exercise for the Detection of the Ventilatory Threshold
増加運動中の心拍変動のリアルタイム解析による換気閾値の検出

ジャーナル名と発行年
Journal of the American Heart Association, 2018年1月

筆頭著者と最終著者 (英語)
First Author: Yasuyuki Shiraishi
Last Author: Seiji Takatsuki

最初の所属機関 (英語)
Department of Cardiology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan

要旨 (Abstract)
運動中の心拍変動(HRV)のリアルタイム評価はこれまで不可能でした。本研究では、HRVのパワースペクトルのリアルタイム変化を視覚化し、それが換気閾値(VT)とどう関連するかを調査しました。30人の健康な被験者と35人の心筋梗塞患者を対象に、運動負荷試験を実施し、HRVのリアルタイム評価を行いました。結果、VTに関連するHRVのしきい値(HRVT)が検出され、健康な被験者および心筋梗塞患者において有効であることが示されました。

背景 (Background)
HRV解析は心臓自律神経活動の評価に広く用いられていますが、運動中のリアルタイム評価は困難でした。運動時のVT評価には高価な分析装置が必要で、簡便な代替手法の開発が求められていました。

方法 (Methods)
30人の健康なボランティアと35人の心筋梗塞患者が増加運動試験に参加し、HRVのパワースペクトル解析を最大エントロピー法で実施しました。運動中、HRVのリアルタイム評価が行われ、VTとの相関が検討されました。

結果 (Results)
健康な被験者ではHRVTとVTが高い相関を示し(r = 0.921, p < 0.001)、心筋梗塞患者でも同様の相関が確認されました(r = 0.867)。HRV解析は、HF成分が減少し、LF/HF比が増加する転換点を検出しました。この転換点がVTと一致しました。

議論 (Discussion)
リアルタイムHRV評価は、運動中のVT検出を支援するために有用です。本手法により、心肺運動試験中のVT検出が簡易化され、患者の日々の状態に合わせた運動強度設定が可能になります。

従来研究との新規性 (Novelty compared to previous studies)
本研究は、HRVパワースペクトルを心拍ごとにリアルタイムで解析し、VTと一致するHRVTを初めて明らかにしました。

限界 (Limitations)
HF成分は運動強度や呼吸頻度に依存するため、解析には注意が必要です。また、心筋梗塞患者の中にはHRVTの自動検出が困難な場合もありました。

応用可能性 (Potential Applications)
リアルタイムHRV評価により、高価な分析装置を必要とせず、患者ごとに最適な運動療法を提供可能です。これにより、心臓リハビリテーションの持続性向上が期待されます。

測定例

    この研究でクロスウェルのソフトが果たした役割は以下の通りです:

    • リアルタイムでの高精度データ処理
      ソフトウェアが高精度かつリアルタイムでHRVを解析し、運動中の閾値変化を即座に検出しました。
    • 簡便性と即応性
      データの収集・解析が一貫して行えるため、研究者の作業負担を軽減。
    • 非線形指標の包括的解析
      高度な非線形指標を含めた解析をスムーズに実施可能。

    ※AIツールであるConsensus(研究論文の要約)およびPaper Interpreter(Japan)(日本語での論文解釈)を活用して作成しました。原文をご覧ください。

    参考になったら いいいね

    運動中はノイズ混入しやすく測定が難しいとされています。
    正しくノイズ処理をしないと、間違った解析結果になります。
    クロスウェルのリアルタイム解析ソフト Reflex名人・きりつ名人では、心電図波形を1000Hzで保存し、後から、確認・再解析が可能です。

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