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作業ブース内の匂いに対する自律神経活動と精神運動覚醒レベルの評価

「空気の快適さ」を「感情」で測定する研究で、きりつ名人・Reflex名人・PVT名人が使用され、その研究内容が学会発表・論文化されました。

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論文要約】
本研究では、リナロール(LNL)とトランス-2-ノネナール(T2N)を用いて、作業ブース内の匂い環境が自律神経活動(ANS)と精神運動覚醒レベル(PVL)に及ぼす影響を調査した。
被験者は健康な男性6名(31±6歳)と女性6名(24±5歳)であった。被験者はLNLとT2Nの匂いで満たされた作業ブースに10分間座り、心電図(ECG)、皮膚伝導度、脈波変動、皮膚温度、座面圧力分布を測定した。
さらに、作業ブースに入る前後に起立負荷テスト(OLT)と精神運動覚醒テスト(PVT)を実施し、実験後に匂いの主観評価も行った。
本稿では、ECGとPVTデータに焦点を当て、心拍変動指標とPVTスコアの変化を分析した。
男性はLNLの匂いにわずかに心地よさを感じ、匂い提示後にOLTで交感神経活動が促進された。女性はT2Nの匂いにわずかに不快感を覚え、匂い提示後にOLTで交感神経活動が促進され、PVTスコアが低下した。
ANSとPVLには性差が見られ、男性ではLNLの快適さが交感神経活動を促進させたのに対し、女性ではT2Nの不快感が仕事のパフォーマンスを低下させた可能性がある。

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